「人間を手段とする」社会になると(略)人間は人口として統制・管理する対象と見なされる」。(P.124)コロナ・パンデミックは「人間を手段とする」社会に未来がないことを明らかにした。人間の生命を守るためには、人間を手段とする活動を停止せざるを得なくなった。(P.124)
デジタルも「人間を目的とする」社会では、人間と自然との絆、人間と人間との絆を強める方向で導入されるけれども、「人間を手段とする」社会では、人間を人間の社会から排除する方向で導入される恐れがある。「人間を手段とする」社会では、人間はコストと見なされてしまうからである。(P.125)
引用が多くなりましたが、人間がコストと見なされると、最近よく言われる〝タイパ〟や〝コスパ〟が求められ、それを求められると対応することが難しい人(障害のある人など)は、その社会では生活をしていくことが辛くなります。(2025.2.10.)
(参考・引用図書:『財政と民主主義』神野直彦 岩波新書新赤版2007 2024年)
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