おりづる作業所・オリーブでは毎年「平和学習」を行ってきました。

広島では、市役所など官公庁はお休みで、子ども達は「登校日」として平和学習を行います。

私たちの法人名も「おりづる」とあるように、これまで平和学習を大切にしてきました。

今年のテーマは「観音の戦前から戦後を知る」でした。

「いつもお散歩に行ったり、盆踊りでバザーに行く神社の石碑には何が書いてあるかな?」

「先生方が販売を協力してくださっている中学校は原爆が落ちたころはどんな様子だったのかな?」

と元気な仲間は実際に見に行って、自分が踏みしめている場所で70年ほど前に何があったのかを想像してみました。

作業所に残った仲間たちは、職員が準備した写真を見て説明を聞きながらイメージを膨らませました。

想像することが難しい仲間もいるのですが、広島の街が朝からいつもと違うので、それぞれいろいろなことを感じているようです。

朝は平和に関する歌をみんなで聞き、歌いました。

「おりづる」「青い空は」「ねがい」・・・「隣の人とお話ししたくなるだろうけど、静かに聞いてね」とお願いしたらみんな神妙な顔つきで聞いて、知っている歌はみんなで歌いました。

担当職員が、自分たちが公民館へ行って調べたこと、集めた写真を見せながら説明します。

「このあたりはむかーしむかし、何だったか知ってる?」と聞くと、「海!」

知っている仲間がいたことで、話をどんどん進めていき、昼からのそれぞれのグループ活動につなげます。

見学するグループは、一番暑い時間帯に仲間たちが外の活動になるので熱中症を心配しましたが、この日は台風の影響で曇りだったので少し涼しく過ごしやすかったようで安心しました。

その後、それぞれのグループのまとめ発表をしました。

仲間たちの中に何が残っているのか一人一人に聞かないと分かりませんが、法人化して8・6を開所日にしたことで始めた平和学習。長い仲間は10年以上の取り組みの中で少しずつ何かが残ってくれると嬉しいです。