「居住するとは、地域社会=コミュニティーをつくることである。人類の進歩とは「人びとが共同・協働することに自覚的になること」(略)を経験的に発見したのである。住むとは、そこに住む人びとの相互の共同・協働によって住みやすい地域社会をつくる過程である」と大本さんは著書の「はじめに」で書かれています。

居住とは、屋根のある建物に暮らすことではないということです。「障害のある人に地域での暮らしはできるのか?」、「障害のある人に一人暮らしはできるのか?」ということをよく聞きますが、居住の目指す姿を見ると、共同によるつながりがそこにはあるので、「できる」ということになると思います。

でも、感覚的に「無理でしょう」と思ってしまうのは、そこに地域社会がないということになるので、それは障害の有無に関係なく、暮らしにくさを感じながら生きていることになるのでしょう。(2024.7.29.)

(参考・引用図書:『日本の居住政策と障害をもつ人』居住福祉ブックレット4 大本圭野(著) 東信堂(発行))