福祉的就労の場では、その額で「給料」といえるの?と厳しい言葉を受けることもあります。1日働いて数百円という額を少しでも最低賃金に近づけることは職員や関係者の役割の一つでもあります。しかし、収益を増やすために、仲間たちの能力を超えた量や質を求めるとそれは本末転倒です。一般企業をリストラされて、しぶしぶ福祉的就労を選んだ仲間もいます。そのなかには作業所で働くなかで、「給料は安いけど、やりがいがある」と話す人もいます。そのやりがいはどこからきているのでしょうか。「自分にもできることがある」、「自分を頼る人がいる」、「困ったときに助けてくれる人がいる」、「人と話すことは恥ずかしいけれど、でもいろいろな出会いがある」など、一人ひとりに応じた「自分らしさを発揮できる」ことが保障されているからなのでしょう。(2024.2.26.)
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