点字ブロックをよく見ると、黄色ではなく、グレーだったり、1枚のブロックの大きさが小さいものがあったりします。黄色の点字ブロックではなく、グレーの点字ブロックが出てきたころには、「景観のため」と言われました。「視覚障害の人は、見えないのだから、何色でも良いのではないか。」ということだと思います。全く見えない人のほかに、近づけると見える、輪郭ならわかる、光だったら分かるなど、さまざまな見え方があります。視覚障害の人のなかには、色を頼りにしている人もいます。そのような人にとっては、色が黄色かグレーかは大きな問題です。

「景観のため」という人は、点字ブロックは景観を損ねると思ってかもしれません。視覚障害の人の生活上の難しさを十分にできていなかったのでしょう。自らにその障害がないと、気づけないことはたくさんあります。(2023.4.3)