山極氏は、「ニホンザルは、仲間のケンカのとき、勝っている方に味方して終わらせることが多いのに、ゴリラは勝ち負けをつけずに、引き分けにしてケンカをおさめる」(P.24)と書いています。
いま世界のあちこちで戦争や紛争が起きています。はじめは一国vs.一国の戦争が、いつのまにか、それぞれの国に加わる国が増え、複数の国vs.複数の国になっています。いずれかの国に加わっているので、仲介というよりは、勝つために戦争・紛争をしていることになります。有史以来ずっと栄華を極めている国はないにもかかわらず、なぜ、戦争・紛争に勝つことにこだわるのでしょうか。「勝つ」ということに価値があると思っているのでしょうか、プライドを保つためなのでしょうか。
戦争・紛争が長引くと、いまの世界はつながりが強いので、当事者国以外の国々にも影響が出てきます。そのため、仲介に乗り出す国もありますが、うまくいくケースばかりではありません。現状を見ていると、仲介する国ではなく、戦争・紛争をはじめた当事者国が本気でやめようとしない限り停戦・終戦にはならないようです。当事者国には、「勝つ」ことや「プライドを保つ」ことにこだわらない強さが求められるようです。(2026.8.31.)
(参考・引用図書:『ぼくたちは、あらそうために生きるのか?』 山極寿一(著)・あべ弘士(絵) 偕成社 2026年)

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