早いもので9月も終わり…
今年も気がつけば早くも9月が終わろうとしています。このブログも前回が昨年末なので、1年が経とうとしていました。
何を言っても言い訳にしかなりませんが、今年は何と言っても、新型コロナウイルスへの対応に追われた(追われている)1年となっています。
今年の初めごろは、日本でもまだ局地的な発生という感じでしたが、次第に広がってきました。2月の終わりには、私たちが加盟している団体で、京都や福岡から講師をお招きして学習会を開くことにしていましたが、それが中止になりました。いまでは、100人規模で2日間の集まりは、「密」ということで、中止になることに違和感を感じる人は少ないかもしれませんが、そのころは、「なぜ中止?」という声も少なくはありませんでした。そのときも、「これは大きな問題なのに、なぜ中止にしないのか」という意見の人もいました。いま思えば、中止で良かったと思いますし、「大きな問題になる」と言っていた人の物事を見る目の鋭さに感心する(驚き)とともに、そのような見る力をつけなければと思います。
新型コロナウイルスの広がりの中で
広島県内、広島市内でクラスターが発生するようになり、感染者のなかに経路不明の方が出るようになり、私たちも感染拡大防止に向けた取り組みも、注意喚起から具体的に何をするかが求められるようになりました。そうはいっても、最初は試行錯誤で、はじめは手指導毒の徹底やマスク着用から始まりました。
情報を得ようと新聞やテレビ・ラジオ、インターネットなどさまざまな情報源にあたりました。テレビでは、新型コロナウイルスに関する情報を流していない時間帯がないぐらい、情報はあふれていました。その情報も台風の進路のように、どの局を見てもだいたい同じ内容ということはなく、極端に言えば、「感染力はとても弱い」という情報から「感染力はとても強い」という情報まで幅広く、正反対の情報も多くありました。
そうなると何を信じて良いのか、どの情報に基づいて対応を考えればよいのか分からなくなり、分からなくなればなるほど、不安が増してきます。
家族も職員もそれぞれがいろいろな情報に触れているので、人によって、「こんな情報が出ていたからいまの対応で大丈夫」と思う人もいれば、「こんな情報が出ているから、いまの対応では全然足りない」と思う人もいます。
このようななかで、広島市の担当課からの情報、広島市の担当課を通した広島県からの情報を基に対応を進めてきたと思います。その情報のなかに、厚労省作成の動画や、広大医学部の感染症の先生による動画などがありました。聞くだけでは分かりにくいことも、最近は「ネット文化の進化」(?)があるので、昔のように研修に行って聞くのでは聞き逃すことがあっても、動画だと見たいときに何度でも見ることができるので助かります。
平和学習のなかで
私たちは、毎年8月6日に仲間(利用者)とともに平和学習を行っています。「平和」を広い意味の「平和」で捉えて、「戦争が起きていない状態」、「戦争が起きてなくて良かった」ではなく「誰もが安心して暮らせる状態」、「戦争が起きないために私たちができることは何だろう」ということを仲間と職員で考えています。
今年のテーマは「新型コロナウイルス」でした。
「新型コロナウイルス」と「平和」がどう関係するの?という人もいましたが、「マスクをしていない人を見ると、あの人はいけない人と思ってしまう。その人の事情を確認することもなく」、「新型コロナウイルスに感染した人は注意が足りないと思ってしまう。外出せずに手洗いも徹底していても感染している人はいるのに」。
「自粛警察」ということばも使われることもあり、お互いが監視し合うという雰囲気が一部だと思いますが生じてきています。監視する人がいけないということではなく、そうならざるを得ない状況になってしまういまの社会は「誰もが安心して暮らせる状態ではないね」(この状態は、理想であり常に追求すべきすがたではありますが)、ということです。
ここに「新型コロナウイルス」と「(広い意味の)平和」がつながることになります。
では、私たちに「何ができるかね」を考え「手を洗う」とか「ソーシャルディスタンスをとる」とかいろいろな意見が仲間たちから出てきました。これまで、みんなで地道に取り組んできたことが日常になってきたかなと思います。
そして何と言っても、あるグループから出てきた「誰も悪くない。悪いのは新型コロナウイルス」ということばです。
不安になったときに、誰か他人のせいにして、つかの間の安心感を得るのではなく、不安にならないように自分たちでできることを考えよう、そんな空気がだんだんと広がっていけば良いなあと思います。
早く収束することを祈りながら
GO TO キャンペーンから除外されていた東京も含まれるようになり、これからさまざまな「GO TO ○○」が始まりそうです。9月の連休から「道路に車が増えたね」という声を多く聞くようになったと思います。経済活動も大切なので、いま以上に感染拡大しないように、これからも試行錯誤しながら対応を求められると思います。すぐに対応を求められることもあれば、中長期に検討が必要なこともあると思います。
そしてまた、今年の冬は「インフルエンザとの同時流行」という昨年末から今年春にかけての感染拡大とは異なった対応を求められるかもしれません。想定内のことばかりが起きるとは限りませんが、そのときそのときの最善を尽くしているうちに、新型コロナウイルスの感染拡大が早く収束することを祈るばかりです。
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