「寄り添い」と「同情」は、まったくといって良いほど、違うものです。障害があると、できないこともあるので、その人の側にいて、「何かあれば代わりにしてあげないといけない」という意味で「寄り添い」を使っているときは、「同情」であり、「それは支援ではない」と違和感を持つ人も少なくないでしょう。それは、「その人のできる力を引き出す」という支援の考え方とは真逆だからです。

辞書的に言えば、「寄り添う」は「身体を寄せ合って」ということになりますが、支援で使うときは、身体的なことだけではなく、心理的なことも当然のように含めて考えるべきだと思います。実際に目の前にいなくても、「私のことを分かってくれる人がいる」と思えることは生きていくなかで、大きな力となるはずです。(2023.5.24.)