虐待事件のトリガー(引き金)について、➂リスキーシフトは、「組織化されると、危険で冒険的、要するにリスキーな方向に流れやすくなる。こうした心理は『リスキーシフト』もしくは『集団的極性』など」(P.164)と言うようです。「みんなから同調され、称賛されることを言ったほうが気持ちいい」(P.164)ということもあり、「いわゆる「悪乗り」にブレーキがかからない状態だ」(P.168)と書いている。匿名性もあるので、危険な方に流れても大丈夫という気持ちも生まれやすいのだろうし、「より組織化された集団だと」そこで決めたルールに自分たちが縛られることになり、引き返すのが困難になることもある」(P.165-166)ようです。また、「反論したいのに場の空気感を読んで押し黙る。これを「同調圧力」と呼ぶ」(P.166)とも書いています。組織化された集団の功罪ですが、自分たちをルールで縛ることもない、いわゆる“風通しの良い集団”であれば、リスキーな方向へは向かわず、方向転換も可能になるのでしょう。(2026.6.15.)
(参考・引用図書:『黴の生えた病棟で-ルポ 神出病院虐待事件』 神戸新聞取材班(著) 朝日新聞出版 2024年)

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