平和学習の日

おりづるでは、毎年8月6日を平和学習の日としています(6日がお休みのときは、直前の金曜日)。広島では、8月6日は、お墓参りに行く人が多く、作業所をお休みにしていましたが、だんだんとお墓参りに行く人が少なくなったので、その日を平和学習の日として学びの日にしました。

この日に向けて職員は、毎年のテーマに沿っていろいろと考え、学びます。その学びを仲間たちと共有するのが平和学習の日です。得手不得手がある仲間たちですが、その仲間たちにできる限り分かりやすく伝えるために職員は毎年悩んでいます。

 

大切にしていること

おりづるでは「平和」を広くとらえています。「戦争がなければ平和」だけでなく、「安全・安心で暮らせることが平和」ととらえています。

なぜ、平和を広くとらえているかというと、それは戦争が起きると〝社会的弱者〟と言われる人たちにそのしわ寄せが来るからです。生きづらくなるからです。障害のある人たちの権利が侵害されて来たのは、これまでの歴史を見ると明らかです。

そうならないために、「戦争がなくて良かった」ではなく、「戦争が起きないためにできることをしていこう」と考えました。大それたことはできませんが、毎年平和学習の日に向けて職員は気持ちを新たに考えてきました。

 

これまでしてきたこと

権利が侵害されるのは、「自分の思いを押し通したり」、「自分の気持ちを伝えなかったり」、「相手の気持ちを考えなかったり」、「知らないままにしておいたり」することで生じると思います。

平和学習を始めたころは、平和公園に行ったり、絵本やビデオを見たりしました。「伝えることは大事」ということを考えるために、歌を作ったり伝言ゲームなどをしたこともありました。少し難しいけれど「日本国憲法」、「沖縄」なども、職員が寸劇などをして仲間に分かりやすく伝えることもしました。

ここ数年は、「新型コロナウイルス」、「関東大震災」、「ハンセン病」などをテーマとしました。新型コロナウイルスは身近だったので、「知らないことは、怖さになるね」、「だから、正確に知ることは大切だね」ということを改めて学びました。

 

今年のテーマ

ここ数年は「事実を知ることの大切さ」を学んできましたが、「知ったつもり」、「分かったつもり」で、実は分かっていなかったことはないだろうか、いま一度振り返ってみようということを、今年のテーマにしました。